自分の手で作る循環する暮らしで
わが家の自給率をアップしよう!
風と土の自然学校 梅崎靖志です。
「梅崎くん、海のものとも
山のものともつかない環境教育で、
本当に食べていけるのかい?」
これは、僕が大学4年の進路相談で、
ゼミの教授からいわれた言葉です。
環境教育とは、
人間をはじめとするあらゆる生物が
地球上にずっと暮らし続けるために
持続可能なライフスタイルや社会
へとシフトするための取り組み。
当時は、環境教育の仕事なんて
ほとんどなかった時代です。
なぜ、僕が自然学校をしているのか?
どうして、自然農とパーマカルチャーをテーマにしているのか?
風と土の自然学校は、なぜ大人を対象としているのか?
など、
いままで、あまりお話ししてこなかった根っこの部分を
数回に分けて、少しずつ書いていこうと思います。
いま思えば、「無謀」ともいえる進路選択
卒論のテーマに、環境教育を選び、
環境教育に関係することを仕事にしたい。
そう考えていたのは、いまから30年程前のこと。
今でこそ、環境教育に関連する仕事は探せば
何かしら見つけられるようになりました。
ところが、当時は、
仕事としては皆無ではないにしても、
ほとんど宝くじに当たるかのような確率でしか
新卒の大学生が就職できるようなところはありません。
僕が関わってきた自然体験を通して
環境教育に取り組む分野自体が
業界としてはまだよちよち歩きで、
業界としては黎明期の終わり頃のことです。
こうした状況だったので、
普通に考えれば、教授が心配するのはあたりまえでした。
でも、
絶対に環境教育を仕事にするんだ!
絶対に大丈夫。
と、まったく根拠のない自信と熱意だけはありました。
いま思えば、
この「根拠のない自信」が
すべての始まりだったのかもしれません。
選んだ進学先は、農学部森林科学科というところ
僕の実家は、
農業にも林業にもまったく関係ありません。
父は、精密機器を作っていた(というか、いまもしている)ので、
中学生ぐらいまでは、どちらかと言えば工学系に興味がありました。
でも、高校2年生の頃、進路を考え出した頃、
「自然」と「教育」というキーワードに
可能性を感じてしまったんです。
きっと、オゾンホールや地球温暖化など、
地球環境問題が大きく取り上げられるように
なっていたことも関係あるでしょう。
地球環境問題をなんとかしないといけない。
「そうだ、教育だ!」というほど
ストレートではありませんでしたが、
まあ、そういう感じです。
自然の中で、学校教育とは違う形で
教育に関わることができないか、
これって、とっても大事なことじゃないか、
と、まったく実体験もなく、完全な観念先行型で、
ぼんやりと、ふんわりと、
そして、頭でっかちに考えていたんです。
とはいうものの、
当然、そんな仕事なんて聞いたことも
見たこともありません。
だけど、できたらいいな、と思う氣持ちがありました。
そして、
もし、自然の中で教育に関わる仕事をするなら、
きっと、自然と人(教育)のことを学べばいいのではないか?
ということで、まずは自然のことが学べそうな
農学部森林科学科を進学先として選んだわけです。
4つ上の兄からは、
「木こりにでもなるのか?」と、
まったく理解不能、という感じで言われて、
面倒くさいので「そうだ」と答えたような気がします(笑)
自然体験を通じた環境教育との運命の出会い
大学3年生の終わり頃、
1学年上の先輩から、
山梨県清里のキープ協会というところで、
エコロジーキャンプという環境教育の
ワークショップをしていると教えてもらいました。
4年生になる直前の春休みに開催されるから、
興味があるなら行ってみたらいいよ、と。
で、早速申し込んで参加した時の衝撃。
「あ、これ、僕がやりたいと思ってたことだ!」
まあ、実際には、ぼんやりとしたイメージしか
なかったのですが、2泊3日のワークショップの
すべてが面白くて、
「そうそう、こういうのをやりたい!」
と心をわしづかみにされました。
そして、仕事をしているスタッフさんの
かっこいいこと!
環境教育の小学生キャンプをしていること、
キープ協会を会場に、環境教育フォーラムが
毎年開催されていること、
などを知って、早速ボランティアとして
関わらせてもらえるように頼み込み、
運良く受け入れてもらえることになりました。
そして、大学4年の秋にボランティアとして参加した
第5回 清里環境教育フォーラムでの
ある出会いから、
環境教育の分野でキャリアをスタートするきっかけを
得ることになったのです。
そのとき、
環境教育の世界への扉が,ほんの少しだけ開いたのでした。
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無事に決まった就職先の新人研修で、
つい、本音が出てしまい、先輩から言われたセリフが、
いまふりかえると、
「もうちょっと空気読めよ〜」とセルフ ツッコミしたくなる
恥ずかしい話しを書きました。
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