自然農の原則のひとつは、

草も虫も敵としない。

といっても、
草ぼうぼうにしておく訳ではありません。


はやり主役は作物ですから、
作物と競争している草は、刈ります。


そして、刈った草は、その場に敷いておきます。

 

でも、作物と競合していない草は、
抜かずに残しておくんです。

普通の畑では、
作物以外の雑草などは、
すべて抜きます。


だから、土がむき出しになります。

⁡でも、自然農は
基本的な方針として、
土をむき出しにしません。

⁡それには、理由があります。

 

目次

なぜ、土をむき出しにしないのか?

ちょっと思い浮かべてみてください。


たとえば、
空き地を自然のままにしておくと
どうなるでしょう?

 

そう、草が一面に生えてきます。

だから、土はむき出しにならず、
植物でカバーされますね。


自然農は、
自然の営みを邪魔しないのが基本です。

 

だから、自然農でも、土をむき出しにせず、
草でカバーしてあげます。


⁡では、草を残して
土をむき出しにしないことで、
どんないいことがあるのでしょう?


その理由は、いくつもあります。


1.乾燥を防ぐのに役立ちます。
 
2.雨が降った時に、雨が直接、
 土にあたらないので、
 泥はねや土の流出を防ぐことができます。
 
3.草を敷くと少しずつ朽ちて、
 腐葉土の層ができて、
 土地が豊かになるのを助けます。
 
4.敷いた草の下にはミミズや虫、
 菌類などが集まり、土を耕してくれて、
 土がやわらかく なります。
 
5.土の中に、多様な生き物や
 菌類が集まり、豊かな生物相が
 形成されて、土中の生態系の
 バランスがよくなります。
 
6,残しておいた雑草も光合成をして
 デンプンをつくります。
 朽ちて土に還ることで、土が豊かになります。

7.雑草が生えていると、様々な虫のすみかになり、
 生物の多様性が高まり、生態系が安定します。
 すると、害虫だけが増えるということが
 起こりにくくなります。


8.直射日光が土に直接当たらないので、
 土壌中の微生物が保護されます。
 微生物の働きで、ふかふかの土がつくられて、
 水はけがよくて、保水力のある土になります。


と、こんな風に様々な理由があるわけです。

つまり、
草を残したり、敷いたりするだけで、
こんなにたくさんのメリットが
得られるということ。



また、
刈った草を厚く敷けば、雑草が生えるのを
ある程度抑制することもできます。



ただし、
あまり厚く敷いて草が生えないようにするのは
不自然なので、ほどほどにした方がよい、とか、

草をしっかり敷いてミミズが増えると
モグラが来るので、作物の足もとには
敷かない方がいい、などなど、


草の敷き方ひとつとっても、
人によってそれぞれの流儀があります。



それぞれ、なるほど~と思う訳ですが、
僕自身は乾燥を防ぐために、
作物の足もとに草を敷いています。

 

草を地面に敷くと、
その場で草が朽ちて、土に還っていきます。


これは、森の地面に落ち葉が降り積もり、
腐葉土の層ができるのと同じです。

 

この腐葉土の層が、森の地力を維持する上で
とても大切な役割を果たしています。

自然農では、この層のことを

「亡骸(なきがら)の層」と呼んでいます。

 

亡骸の層が育つことで、土が育ち、
豊かな実りをもたらすようになるんです。



よかったら、土を裸にせず、
草とともに育ててみてはいかがでしょう?

いろいろな良さがありますよ。



さて、
自然農についてもっと知りたい!という方に

2月には、
自然農の基本をご紹介する
風と土の自然学校のオンラインお話会をします。

お話会では、年間講座の詳しいご紹介も
していきます。


ご興味あれば、
こちらのページをぜひチェックしてくださいね。

【オンライン開催のお話会】

自然農のはじめ方&手づくり循環生活 お話し会
2022年2月23日(祝水) 10:00〜12:00

調理用ストーブの作り方&手づくり循環生活 のお話し会
2022年2月23日(祝水)19:30〜21:30

自然の野菜を育てる人のタネの話&手づくり循環生活 お話し会
2021年2月11日(祝金) 10:00〜12:00

⁡※どの会も、録画視聴コースがあります。

<以下、受付準備中です>

④暮らしに活かす発酵の知恵(受付準備中)
&手づくり循環生活 のお話し会
2022年2月26日(土)19:30〜21:30

⑤パーマカルチャー入門(受付準備中)
&手づくり循環生活 のお話し会
2022年2月27日(日)19:30〜21:30



自然農は、まったく難しくないので、
基本がわかれば、誰でもすぐに取り組めます。


とはいえ、自然農を実際に始めてみると、
「これって、どうしたらいいんだろう?」

といろいろと疑問がわいてきます。



その中で、比較的よくいただくご質問が、

どの程度刈ればいいの?

そして、
どのように刈ればいいの?


というものです。

ちょっとマニアックすぎ?

またの機会に、基本的な考え方をご紹介しようと
思います〜

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