自分の手で作る循環する暮らしで、
わが家の自給率をアップしよう!
風と土の自然学校 梅崎靖志です。
「暮らしの自給率アップ」というと、
まず思い浮かぶのは、
野菜やお米などの食べものですね。
畑で野菜を育てる。
味噌や保存食をつくる。
こうしたことは、楽しく始められる
わが家の自給率アップの方法です。

ほかにも、暮らしの中で自給率を
高めるのにオススメなものはいろいろあります。
今回は、暮らしに欠かせないエネルギーの
自給率アップについて、ご紹介します。
エネルギーは、身近なところから手に入れる
僕が大切にしているのは、
自分の暮らしの中で、
「これは自分でもできそうだな」
というものを、
一つずつ増やしていくことです。
すべてを100%自給するというよりは、
できることから楽しみながら、
じわりと自給率を上げていく。
この方が、結果的に暮らしになじみやすく
継続しやすいと思うんです。
僕たちが暮らしの中で使っている
エネルギーには、石油や天然ガスのように
遠くの国から運ばれてくるものがたくさんあります。
でも、自給率を高めるなら、
できるだけ近くから手に入れるのが原則です。
そして、
暮らしていく上で、欠かせない重要なものは、
できるだけ、複数の経路で手に入れられるように
するのがポイントです。
これは、パーマカルチャーの「サブシステム」という考え方。
だから、
電気だけ。
ガスだけ。
灯油だけ。
と、一つのエネルギー源だけに頼るのではなく、
電気なら、
電力会社と、小さな太陽光発電のシステム
煮炊きをするなら、
ガスと薪の両方を使えるようにする。
お湯を湧かすなら、
ガスや灯油のほかに、
太陽熱温水器もあるといい。
という感じです。
いくつかのエネルギー源があれば、
いざという時にも慌てずにすみますし、
暮らしの幅も広がります。
森のある地域なら、
薪はとても便利なエネルギー源です。
わが家でも、薪ストーブや野外での調理に
薪を活用しています。

そして、
住んでいる場所にかかわらず、
全国どこでも活用できる身近な自然エネルギーといえば、
太陽です。
ここからは、
おひさまの力を暮らしに取り入れる手軽な方法を
ご紹介します。
太陽エネルギーというと、何を思い浮かべますか?
家庭で太陽のエネルギーを使うものとして、
よく知られているのは、
太陽光発電や
太陽熱温水器です。
最近は、屋根に太陽光発電のパネルが
設置された家をよく見かけます。
僕が子どもの頃は、
太陽光発電よりも、
屋根の上に太陽熱温水器が乗っている家の方が
圧倒的に多かったように思います。
でも、今では
太陽光発電の性能も上がり、価格も下がって、
ここ20年ほどでずいぶん身近な存在になりました。

太陽光発電は、
太陽の光を電気に変える。
太陽熱温水器は、
おひさまの熱を使ってお湯をつくる。
どちらも、一度設備を設置すれば、
日常的に太陽のエネルギーを利用できます。
家庭では、
お風呂や台所の給湯、
暖房、料理など、
「熱」として使っているエネルギーが、
家庭のエネルギー消費の約半分を占めます。
だから、
太陽の熱を暮らしに活かすのは、
家庭のエネルギー自給率を高めるのにとてもいい方法です。
ただし、
太陽光発電や太陽熱温水器となると、
それなりに費用もかかるので、
気軽に導入しよう、というわけには
なかなかいかないかもしれません。

実は、もっと手軽に
おひさまのエネルギーを活かすことができる方法があります。
それが、
ソーラークッキングです。
太陽の熱で料理する、ソーラークッキング
ソーラークッキングは、
ソーラークッカーという道具を使って、
太陽の熱で料理をします。
ソーラークッカーには
いろいろなタイプがあって、
持ち運びのできる
手軽なものもあります。

広い土地や大きな設備がなくても、
日差しが当たる場所があれば、
自宅の庭やベランダなどで始めることができるんです。
キャンプへ持って行って
おひさまで料理をするのも楽しいし、
夏休みなら、
お子さんの自由研究にも使えますね。
そして、
ソーラークッキングは
イベントや自由研究のためだけでなく、
普段の料理にも使えるのが魅力。
実際にやってみると、ものすごく熱くなるので、
「太陽って、こんなにパワーがあるんだ!」
と驚きます。
いつも空から降り注いでいるおひさまの光で、
食べものが加熱されて、料理ができる。
毎日、大地を照らしてくれる太陽が、
実は、とても大きなエネルギーを
届けてくれていることを実感できます。
おひさまのエネルギーを
暮らしに取り入れるきっかけとして、
ソーラークッキングは
とてもオススメです。
普段から使っていれば、いざという時も安心!
ソーラークッキングには、
もう一つの良さがあります。
電気やガスを使わずに
調理ができることです。
僕は2007年の中越沖地震のとき、
柏崎で震度6強の揺れを経験しました。
ライフラインが止まり、
物流も止まりました。
そのときに使ったのが、
職場にあったソーラークッカーでした。
レトルトカレーやご飯をセットしておくと、
お昼には温かくなって、
おいしくいただくことができます。
電気もガスも使えない中で、
温かいものを食べられる。
自然の恵みのありがたさを感じるとともに、
「これなら大丈夫」
と心強く思えたことを覚えています。
もちろん、ソーラークッカーを、
「災害が起きたときだけ使う防災用品」
にしてしまうのは、ちょっともったいない。
むしろ、非常時に慌てずに使うなら、
普段から楽しみながら使って慣れておくこと
が大切です。
何度も使っていれば、
このくらいの日差しなら十分調理できる、
このメニューなら、お昼には間に合いそう。
と使い方のコツや感覚がつかめてきます。
普段は楽しみながら使う。
そして、その経験が結果として
いざというときの備えにもなる。
普段の暮らしが、
いざという時にも慌てない備えになる。
というのが、いいと思いませんか。
とはいえ、「どんな料理ができるの?」
ソーラークッカーには、
いくつかのタイプがあります。
たとえば、
熱箱型(ボックス型)
断熱した箱の中に鍋を入れて、太陽熱をためながら
じっくり加熱するタイプです。
オーブンのような使い方に向いていて、
煮込みや蒸し料理など、時間をかける調理と相性がいいタイプです。
パネル型
反射板で太陽光を鍋の周りに集めるタイプ。
比較的軽く、折りたたみ式など持ち運びしやすいものが多いので、
家庭やキャンプで使いやすいタイプです。
パラボラ型(集熱型)
パラボラアンテナのような反射面で太陽光を一点に集め、鍋を強く加熱します。
比較的高温になりやすく、短時間での調理にも向きます。
その一方で、太陽の動きに合わせて向きを調整する必要があります。
このほかにも、
高温調理ができる真空管型のソーラークッカーなどがあります。
「私の場合、どれがいいのかな」
と判断するのに役立つのが、実践者のお話です。
そこで今回、
日本ソーラークッキング協会の
田辺ふみさんをお迎えして、
オンライン講座
「ソーラークッキングの魅力と秘訣」
を開催します。
田辺さんは、
1年間で277日、
ソーラークッキングをした記録を持つ、
経験豊富な実践者です。
277日といえば、平均で1か月のうち23日も
ソーラークッキングをしていた計算になります。
間違いなく、日本でもトップクラスの実践者です。
今回の講座では、
ソーラークッキングのコツはもちろん、
ソーラークッカーには
どんなタイプがあるのか。
それぞれの特徴や、
どんな料理に向いているのか。
季節や天候によって
どう使い分けるのか。
災害時に活用するときには、
どんなコツや秘訣があるのか。
国産と海外製なら、
どちらがいいのか。
実際には、
どんなソーラークッカーが使いやすいのか。
などなど、
長年実践してきた田辺さんから
直接お話をうかがいます。
そして今回は、
購入できるオススメの
ソーラークッカー
もご紹介いただく予定です。
「やってみたいけれど、
何を選べばいいのかわからない」
という方にも、
ぜひ参考にしていただきたい内容が詰まっています。
1年間に277日!太陽で調理した達人に聞く
ソーラークッキングの魅力と秘訣
2026年8月19日(水)20時〜21時30分
オンライン(Zoom)開催
リアルタイム参加のほか、
アーカイブ視聴でもご参加いただけます。
▼講座の詳細・受付はこちらです。
https://www.reservestock.jp/page/consecutive_events/41830
太陽の力を、暮らしの中へ
エネルギーの自給をするにできることは、
大きな設備を入れたり、
家そのものを変えたり、
大がかりなことだけではありません。
プランターにトマトの苗を植えて、
育ててみたり、
味噌をキッチンで仕込んでみたりするように、
楽しみながら、小さく始められるのが、ソーラークッキングです。
できることが一つ増えると、
わが家の自給率も、
少し上がっていきます。
そして、
「自分の暮らしに必要なものを、
自分の手で少し生み出せる」
という感覚は、
暮らしの楽しさにも、
安心にもつながっていくと思いませんか。
この講座が、
おひさまの力を楽しく暮らしに取り入れる
きっかけになればうれしいです。
この記事が、
ソーラークッキングの世界に
触れていただくきっかけになればうれしいです。
