こんにちは、風と土の自然学校 梅崎です。
4月からスタートした第8期の年間講座「自然農と手作り循環生活 実践コース」
5月の1日目のレポートです。
けいちゃんが担当してくれました。
どうぞお楽しみください!
5/11(土)第二回 1日目 書記係:けい
【午前】
10:30~ メンバーが揃い、それぞれの近況報告
みんな育苗のこと、畑のこと、GWのこと、お料理のこと、私はバイク復活したことなど
よっしーの畑、親切な近所のおじいちゃま・おばあちゃまが除草剤や肥料を勝手にまいて
しまってたというのが衝撃的だった・・・
11:15 講義【システムデザイン】
にわとりを例に、input/outputとそれらが循環していく様子を絵にかいて説明
全てのものにinput/outputがある。
何かのinputになれば、循環しゴミにならない。
《梅ちゃん雑学》
にわとりの雌、卵を産むのは、お尻の骨が広い子(指2本くらい、お尻に当てれば分かる)
実習【梅崎家のシステムデザインについて調査】11:30~
水、有機物、エネルギーの3つにチーム分けして、それぞれ調査し、図を描く
チームごとに発表(水、エネルギー、有機物)12:20~
水
下水なし。直に川へ排水が流れるのに驚き。下水道率100%ではない、古い家はトイレ以外は全てそのまま川へ・・・
巡って自分たちへ帰ってくる。地球のためにも、自分たちのためにも排水への配慮もしっかりとしていきたい。
下水道に関しても様々な問題あり。
エネルギー
梅崎家はエネルギー源が多様。
太陽光パネル、薪ストーブ、ロケットストーブ、ぬかくど、落ち葉と米ぬかで発酵熱、電気、電池、灯油、軽油、ガソリン、プロパンガス・・・
もしかして人間のエネルギー源だから、畑・田んぼも?
何かあったとき、重要な要素は複数の供給源を持っていると良い。
メインのほかに、サブの供給源を持っておくことを、サブシステムという。
有機物
食に関してはよく循環している様子が分かった。
機物の循環には微生物の働きが重要だと再確認できた。
ゴミもできるだけ、リサイクルなどで活用できるように分別。
住に関して、薪置き場の材料は、近くの山から伐りだしたという。
端材は、野外炊事の燃料となる。
柱などの材木は、リサイクル、リユースまでのスパンが長い。
ちなみに、近年の家づくりは、新建材を多用した、早く・安く・簡単な方向に進んでいる。
便利だけど、壊したときにはゴミになってしまうものが多い。
手間をかけて、100年以上使えるような自然に還る家を作ることで、長期的な循環が生まれる。
家の在り方についても工夫が必要。
衣に関しては、棉の栽培を始めているが、循環するには、まだ時間がかかりそう。
着古したモノは、食器の油を拭きとるウェスなどにも利用しているという。
♪ランチタイム♪
ヒロちゃんが作った本日のお弁当
ゆかりおにぎり、とろろおにぎり、ふきのきんぴら、たけのこ芋醤油ソテー、きゃべつ・くるみ・塩
昆布サラダ、高野豆腐のマーボー豆腐、豆・豆菜・アボカドのハーブソルトサラダ
講義【コンパニオンプランツ】 13:45~
自然農は基本、色々な作物を少しずつ育てる(多品種少量栽培)
Q.自然農は連作障害がでにくいの?
A.連作障害(野菜によっては、毎年同じ場所で作り続けていると、菌の単一化等により生育等に障害がでること)は、必要な栄養素の枯渇、排泄物の増加、土中の細菌バランスの変化などが原因と考えられる。
自然農では、様々な品種や、雑草が混在した状態で育てるので、生態系のバランスが整いやすく、連作障害が起こりにくいと考えられる。
もちろん、畑に余裕があれば、連作を嫌う作物は、育てる場所を異動させるとよい◎
作物の輪作(ローテーション)をするのも予防のひとつ。
畑へ【苗の定植】14:00~
久しぶりの3班畑は、雑に敷いた藁が見事に吹き飛んでいた・・・
◆種まきは、朝が良い◎
◆苗の定植は、午後が良い◎
苗の定植には、午後がいい理由
定植(植え付け)の際に、根っこが少なからずダメージを受けている。
そのため、日差しが長時間当たる午前中よりも、もうすぐ日差しが弱くなり、夜を迎える午後の方が有利。
夜にたっぷり苗は休養して、少しずつダメージを回復していく。
GW明けまでは、遅霜でダメージを受けないように、肥料袋でつくったあんどんをかぶせるなど、注意が必要。
苗
梅ちゃんが育苗したキュウリのほか、
近くの農園で購入したピーマン、ししとう、なす、トマトを、各班へ2-3株ずつ配布
◆苗の選び方・・・
節間が詰まってる苗がいい。(ひょろ長くない、どっしりした苗)
双葉が残っているものがいい。
◆水やり・・・
苗は、「雨モード」「晴れモード」がある。
晴れているときは、葉っぱは濡らさないように水やりする。
※トマトは、乾いているのが好き。土の表面が乾いたら水やりを。
◆定植時・・・
育苗ポットの底に、根っこがぐるぐるまわり過ぎる前に植える。
植え時を逸すると、根っこがポットの中でのびすぎて、グルグルまわってしまう老化苗になる。
育ちがわるくなるので、適期に植える。
根がびっしりになってしまったら、根をほぐしたり、切ったりした方がいい場合もある。
移植が苦手な程度は野菜によってことなる(ナスは特にジェントルに)
基本は、鉢の土をほぐさない(ほぐすと根が傷む)
植え替えられたことに、苗が気づかないように、ていねいにすばやく作業する。
【定植の方法】
① 根ができるだけ傷まないよう、30分位前に水をたっぷりあげてなじませておく。
育苗ポットの底から滴るくらいたっぷりと。
② 植える穴より少し広めに草刈りする
③ 根鉢と同じ大きさの穴を掘る
※ネズミの穴(指2本分くらいの大きさ)がある場合は、水がすぐに抜けてしまう。
その場合は穴をつぶしてふさぐ)
④ 植え穴に水をたっぷりそそぎ、水がひくまで待つ
⑤ 苗の根元を抑え、ひっくり返して優しく取り出し、植える。
(植え穴に入れた際、地面と同じ高さか少し高いくらいが目安)
⑥ 土をかけ、両手でしっかり押さえつけ、鎮圧する
⑦ 株の根本に草をしっかりかける
⑧ きゅうり、トマトは苗間40〜50cm間隔で定植していく
基本、定植後は水やり不要。
ただし、日照りが続いて元気がなければ、根が活着するまでの数日間、水やりすることもある。
梅ちゃんのデモンストレーションの後は、各班で定植実践!
3班は、配布される苗があったことを認識しておらず、定植するにあたり大幅に予定変更!
あたふた! 笑!!!
なんとか体制を整え、無事定植完了♪
【支柱の立て方】
・今回は、9本の竹を使用
・太いほうを地面へさす
・根鉢の外側に竹をさす
・ツルハシまたは鎌で、支柱を立てる部分に穴を掘る
・堀った穴へ竹を15cmほどさし、内側へ少し倒す
・向かい合わせに支柱を立てていき、上の部分を少し重ねる
・重なってる部分の高さを合わせながら、麻紐で結んでいく(かのこ結び、インクノットで仮止め)
結び目は、下がってこないように節の上で。
・少し余らせた紐を使い、2本の竹が重なっている部分に横方向に竹を当てて結びつける
・横方向に倒れないように、ナナメに支柱を入れて補強。
支柱のデモンストレーション後は、各班種まきやら定植やらに励む!
3班は、
はばやんが頑張って育ててきてくれたサンチュの苗を定植。
3〜5株が密集していたので、水をたっぷり土に含ませてから、優しく一株ずつに分けながら。
はばやんは、段々株分け職人と化し、最終的には一株に分けるだけではなく、コケ玉のように土を
まんまるくして芸術性・手先の器用さを惜しみなく発揮し、班員を驚かせるまでに成長を遂げる。
果たして彼は、林業・株分け職人、どちらを選ぶのか・・・。
乞うご期待!?
~ 1日目、お疲れ様でした(^^)/ ~
【ナツキータの優ご飯】おいしい お料理メモ♪
ベジカキフライ、もちきびのせしいたけのグリル、
切り干し大根と生大豆サラダ(リンゴジュースで甘みづけ)、
やまくらげの佃煮、板麩のホイコーロー、株の噌汁
農薬に関するQ&A
Q.除草剤でどうして作物はかれないの?
A.除草剤の種類によって、枯らすものをある程度選別できるものがあり、雑草だけを枯らすことができる。
特にラウンドアップ(グリホサートの商品名。1970年にモンサントが開発した除草剤・農薬。劇薬)は、非常によく使われており、食べ物を経由して頭髪などから検出されることが話題になっている。アメリカでは、発がん性があることが裁判で認められている。
また、害虫防除に使われるネオニコチノイド系農薬は、ミツバチなどの訪花性昆虫がダメージを受けていることが研究によりわかってきている。脳神経系がダメージを受けることにより、巣の場所を正確に場所を覚えるということが出来なくなり、戻ることができなくなっているのではないかと考えられている。また、人間にも、記憶障害などの影響があることが報告されている。
ネオニコチノイド系農薬は長期間、効果があるので、散布回数を減らすことができることから、低農薬栽培にもよく使われている。健康被害や生態系への影響等が懸念されている。