エッセイ 自然学校

ダイコンの間引き菜の思い出

2019/11/08

大きくなってきたダイコンを間引きながら、ふと思い出したことがあります。

あれは、僕が、幼稚園に通っていたころ。たぶん、年長でした。

ある日、ダイコンの間引き菜を1本、幼稚園の先生からもらったんです。
ギザギザの葉の先には、小指ぐらいの小さなダイコンがついていました。

 

「お味噌汁の具にしてもらってね」

そういわれて、受けとった小さなダイコン。

たぶん園児一人ひとりに、1本ずつ配られたのでしょう。

たった1本の小さなダイコンは、家族で食べるにはあまりに小さくて。
もちろん先生は、「ほかの具といっしょに入れてね」というつもりだったのでしょう。

 

でも、「育てたら、大きくなるんじゃないか」
そう思った僕は、庭の柿の木の根元にそのダイコンを植えました。
大きく育てて、母を驚かせようと、心の中でにんまりしながらです。

もちろん、幼稚園児のやることだから、植えた後は、案の定、すっかり忘れてしまいました。

 

それでも、しばらくしてから「そういえば」と思いだして、柿の木の根元を確認したんです。

でも、そこにあるはずのダイコンは、跡形もなく消えていました。

 

ダイコンを植えたところは日陰だったし、
ダイコンなどの根モノは、苗を育てて移植してもうまくいきません。

だから、消えてしまうのも、当然といえば当然のこと。

 

「あの時、大きくしようなんて思わずに食べればよかった」と、年長だった僕はがっかりしたんです。

畑で、ダイコンの間引きをしながら、そんな記憶がふとよみがえりました。

あの頃は、まさか自分がダイコンを育てるようになるとは思ってもみなかったなぁ。

 

そして今日も、ダイコンの間引き菜がたくさんとれました。

収穫した間引き菜が、味噌汁の具になったのは、いうまでもありません。 

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