こんにちは、風と土の自然学校 梅崎靖志です。

年間講座 自然農と手づくり循環生活 実践コース
10月の講座 2日目のレポートです。

担当してくれたのは、りょうすけさん。
ありがとうございました!

では、どうぞお楽しみ下さい。

 

目次

朝のウォーミングアップ 湧水を汲みに

朝の散歩で、歩いて10分ほどのところにある
八ヶ岳の湧水を汲みにいきました。

 

冷たくて、ずっと手を入れていると痛くなるほど!

水温は約10度です。

 

みんなでまったり〜

 

先月のセルフケアでやった
1人でできる操体法「般若”身”経」の復習を
兼ねて身体を動かしました。

 

自然農の畑で収穫

作物たちが豊かに実っている。

 

8月に、草むらに混播(こんぱ)した種子たちも
芽を出して、草と一緒にしっかり育っていました。

 

人参

少し混んできたら、間引きをする。
隣の葉が触れるか触れないか程度に間引く。

いいものを残して、小さなものを間引く。

段々大きくなってきたら、多いものを収穫して、

小さなものを残して育てて、時間差で収穫する。

種採りをする場合は、収穫時にカタチや大きさのいいものを
選び、葉を付け根から数㎝残して切り取り、
その状態で、うめ戻して冬越しさせる。

 

レタス

茎が伸びて、たくさんのつぼみがついている。
このまま育てばタンポポみたいなカタチの小さな花が咲き、
綿毛ができる。

両手にはさんでこすれば、綿毛はとれる。
それを苗床に播けばOK。

 

タネまき

今回の種まきはホウレン草。

改めて、すじ蒔きの方法を復習。

 

草刈り

ノコギリ鎌を、土に浅く差し込む感じで草を、地際からしっかり刈り取る。根は抜かない。

自然の営みと同じように、

地面の上にあるものは、地面の上で朽ちさせ、
地面の下にある根は、地面の下で朽ちさせる。

これが、自然農の考え方。

鎌で、表土を1cmほどの厚さで引っかき、脇によける。
こうすることで、表土に落ちた草の種子を取り除くことができる。

次に、鎌を3〜5㎝の深さで差し込んで根切りをする。
地面を平らに整えて、手でしっかり押さえる。

これで、種まきの準備が完了!

すじ蒔き

鎌の背を使い、1センチ位の幅にまき溝をつくる。

まき溝は15~20cm離す。

鎌の柄を使って測る。柄は約20cm。

まき溝に種を1〜2cm間隔で蒔く。

間隔がせまくなると、間引きが大変になる。

一粒一粒の種子がちゃんと育つことを信じて
ていねいに蒔くべし。

土をつまむようにして溝を閉じる。
覆土は、種の厚みの3倍程度あればよい。

蒔かずに保管する種子に湿気は禁物。
土をいじるときは手袋を、種子を扱うときは素手で。

種子を汚さないように。土がつくと湿気を吸うので。

覆土したら、10㎝位に短く切った草をかぶせる。
かぶせた草は、押さえて平らに。

しき草がふんわりしていると、
発芽した芽がなかなか しき草の上に
顔を出せないので。

 

人参やネギなど、発芽時の乾燥に弱い作物は、
しき草の上から、さらに厚く草を置く。
この草は長いまま置いて、発芽したら外す。

短いしき草は、外さない。

キャベツ苗の定植

畑の畝に作ったキャベツ苗床にたっぷり水をやる。

しっかりと湿らせることで、苗の根を傷めずに移植できる。

定植する先は、スコップで穴を掘り、先に水を入れる。

水が引いたら定植。
水があまりにすぐ引くときは、ネズミの穴!があるので、
ふさいでから、再度水を入れる。

苗の土にくっついてきた他の草は、抜かずに茎を切ると
苗の根を傷つけずにすむ。

「苗は赤ちゃんから、大切にあつかう」

収穫

ナス、ピーマン、シシトウ、春菊、ハツカダイコン、空芯菜など。

ナスやピーマンは、未熟な果実を食用にしている。

そのため、タネ採りする場合は、完熟させる。
完熟するまでには、かなり時間がかかるので、
夏の頃から種採り用に、実を育てておく必要がある。

 

 

日本のシステムデザイン(物質の流れ)宿題発表

水、有機物、エネルギーの三チームに分かれて、
調べてきた内容をグループ内でシェア。

その後、各グループから全体に対して発表しました。

水チーム

印象的だったのはバーチャルウォーターの話。

例えば、とうもろこし1kg育てるのに、1900倍の水を使う!

小麦なら2000倍。

さらに、肉になると、
例えば鶏を育てるにも飼料と飼料を育てる水が必要。
それで計算すると、鶏肉1kgに、その4000倍の水が使われている。
牛丼1杯に2000リットルが必要なのだとか。

今、日本の水源が海外資本に押さえられつつあるが、
方で我々日本側も食物の輸入で相手国の多量の水を使っている。

互いが助け合いの意識をもつことも大切だし、
今自分が食べているちょっとしたものにどれだけの水が
使われているか意識するだけでも、
価値観の変化に繋がるのかなと思う。

有機物チーム

食生活の変化により、日本の食糧自給率は40%ほど。
一方で、食品ロスが年間2千万トン以上。大量に廃棄されている。

そもそもが、食品ロスの発生を前提としたシステムで成り立っていることが問題。

循環生活を考えていく上で、自分で作物を育てることも一つ。

それに加えて、地産地消という形、自分たちが意識して国内のもの、地元のものを買い、循環を作っていくという視点も大事なんだな、と。

エネルギー チーム

日本は未だ電力の多くを化石燃料や天然ガスに頼っている。
それらは限りがあり、エネルギーについて一人一人考えることが大事。

完全に自家発電をするオフグリッド、とまでいかなくても、
自宅内で再生可能エネルギーを取り入れたり、不要な家電製品を
使わないことで、個人単位でもできることがある。

また、一般家庭で使用するエネルギーは、半分程度が熱エネルギー。中でも、給湯が占める割合は大きい。

電気は、照明、モーターの動力、熱源と、様々なものに使える
質の高いエネルギー。

発電をする際には、水を沸かして蒸気でタービンを回すため、エネルギーロスが出る。
また、電気を熱に変換してお湯を沸かす際にも、エネルギーロスがある。

エネルギー効率を考えると、太陽熱温水器は太陽熱をそのまま利用するので、エネルギー変換のロスがない。

こういったことを知っておくのも、意識改革の一つ。

なお、消費電力の全体を見ると、産業用電力の占める割合が
圧倒的に多いため、家庭で節電するだけでは、どうにもならない部分もある。

現在は、電力使用のピークにあわせて、それをまかなうのに必要な発電所が作られている。

でも、例えば、ピーク時の電力料金を入札制度にするなどして、
ピークを抑えると、必要な発電所を減らすことができるので、
発電所の稼働率を上げて、効率化もできるだろう。

仕組みを工夫することd、江問題解決する視点も大事な部分なんだな、と感じた。

 

ブランチ

やっぱり美味しい高野豆腐のキーマカレーとサラダ。
さとちゃんのパンとヒロ先生のパン食べ比べで満腹。

 

 

キエーロ(コンポスト)づくり

先月からの続き。

図面を見ながら、寸法を測り、丸ノコを使い、
外面部分の形を切り取る。
外枠用の細い板は手ノコで。
手ノコで切るときは、力をいれずノコギリの重みのみで、がコツ。

表面には、腐りを防ぐために自然系の木材保護塗料を塗る。
外枠を取り付けたところで終了、まだ形は見えてこない(笑)

 

天然酵母のパンづくり 続き

冷蔵庫の野菜室で、一晩(10~20時間)低温熟成発酵させた、
生地の状態を確認

ビニールの中に閉じ込めて、せまい空間で発酵することで、
パン自身が自分をこねているような?
そんな状態が作られていたもよう。

ビニールから出したものを少しこねたあと、
ヘラで6つほどに分割
ちぎると生地が傷むので、ちぎらずスパッと切る!

表面を伸ばして、切った断面が隠れるようにつつみ、
形を整えたらベンチタイム(生地を休ませる)。

 

パンの焼成

いよいよ、パン生地を焼く段階。

ガスオーブンと、ダッチオーブンの2つの方法で焼きました。

ダッチオーブンの熱源は、オイル缶で作ったペール缶ぬかくど。
燃料は、少しの薪とお米のもみ殻です。

まず、細い木に火を点け、ペール缶のなかで火を育てます。
火が育ってきたら、太めの木材も入れて火を大きくしていく。

 

ダッチオーブンでパンを焼く際は、
オーブンをひっくり返して使うとやりやすい。

鉄板が焼けて熱すぎると、パンに中まで火が通る前に下が焦げる。
それを避けるために、水を少し入れて、鉄板の温度を適度に下げる。

また、蒸気を上げることで、パン生地がグッとふくらむ
「窯のび」を助ける役割もある。

 

天然酵母パンの試食

焼き上がったレーズンパンは、
ガスオーブンとダッチオーブンで食べ比べ。

ダッチオーブンで焼いた方は表面に艶があり蒸しパンのような食感に。

ガスオーブンで焼いたパンは、表面がパリッとしてこんがりきつね色。

どちらももっちりとしてレーズンたっぷり。

砂糖や塩、「こんなに入れるのか?」と思っていたけど、
よく馴染んでいて、味に違和感ない。

おやつのスコーンも、サクサク美味しい。

そして最後に、
今回の感想と次回までに取り組みたいことを各自話して解散。

私としては…、
前日の稲刈りが記憶になくなるほど、充実した二日目でした。
先月のセルフケアを教えていただいたヒロ先生の来訪と
パンお土産も嬉しかった、

以上です。

 

1日目のレポート
稲刈り&天然酵母のパンづくり①

 

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