こんにちは、風と土の自然学校 梅崎です。
暖かくなり、春らしくなりましたね。
先日開催した自然農体験会。
今回のテーマは、自然農のうね立てと、ぬかくどで炊く羽釜ご飯です。
当日の様子をお伝えします。
どうぞお楽しみくださいね!
自然農の基本がわかるミニ講座
まずは、自然農のお話しから。
自然農の基本は、次の3つ。
・耕さない
・草も虫も敵としない(農薬は使わない)
・持ち込まない、持ち出さない(肥料は使わず、草や残渣はそこに敷く)
なぜ耕さないのか?
なぜ草を残すのか?
その理由は、
生き物の多様性を高めることで、自然のバランスをとることにあります。
バランスがとれると、害虫だけが大発生することや、病気が蔓延することが起こりにくくなる、というわけ。
また、草は、土を保護したり、乾燥を防いだりすることをはじめ、さまざまな役割があります。
自然の営みをさまたげず、自然のやり方により沿いながら、草とともに作物を育てる感じですね。
自然農のタネまき
今回は、エンドウを点まきしました。
まず、タネをまくところの草をきれいに刈ります。
つぎに、雑草のタネをよけます。
耕していないので、雑草のタネは地表面にあります。
そこで、表面を少し鎌で削り、脇のよければOK。
その次は、根切り。ノコギリ鎌を土に差し込んで、地中の根を切ります。
そうしたら、平らにならして、タネを3粒まきます。
みなさんにも、種まきをしていただきました。
ちなみに、先月の体験会に参加した方が、今回も来てくれました。
前回まいた場所を確認したら・・・
ちゃんと芽が出ていました〜
「これ、私がまいたの!」
その参加者さん、とってもうれしそうでした。
いよいよ うね立て!
地表面には、枯れ草に混じって、草たちが伸び始めています。
今回のうね立ては、以前作ったうねの再生です。
年月が経つと、だんだん崩れてしまうので、もう一度きれいに作り直しました。
まずはじめに、表面の草をきれいに刈って脇によけます。
これは、うね立てをする際に、草と土が混ざらないようにするためです。
自然農では、自然の営みがお手本です。
だから、地面の上のものは地表で朽ちさせて、下に生える根は地面の下で朽ちさせるのが基本となります。
だから、土の中に未分解の草が混ざらないようにするわけなんですね。
刈り始めは、こんな感じ。地表面は、枯れ草&雑草でおおわれています。
みなさん、手際よくきれいに草を刈っていきます。
刈った草は、脇によけておきます。
きれいに刈れたら、次は通路を浅く掘って、畝の上に土を乗せます。
畝の上の土を砕いて、中心からなだらかに傾斜をつけたかまぼこ形にしていきます。
最後に、表面を叩いて整えて、はじめに刈った草を畝の上に敷いていきます。
これで、できあがり!
ぬかくどで炊く羽釜ご飯
畑から戻り、昼食に食べるご飯をぬかくどで炊きました。
ぬかくどとは、もみ殻を燃料にした調理用のかまどです。
今回使用したのは、20リットルの円筒形のペール缶と、業務用のトマト缶を使って作った「ペール缶ぬかくど」。
僕が、安曇野パーマカルチャー塾を一緒にやっていた、シャロムヒュッテの臼井健二さんが考案したものが原型です。
外側の缶が、ペール缶。内側の缶がトマト缶。
2つの缶の間に、もみ殻を充填します。
ペール缶とトマト缶の底には、空気を取り入れる穴が空いているんですよ。
焚きつけに使うのは、スギの葉。
簡単に火がつき、とてもよく燃えます。
ちなみに、冬になると枯れた葉っぱが落ちてくるので、それを集めてストックしておきます。
火がついたら、そこに短めの薪を数本入れます。
火が安定したら、羽釜を乗せます。
余談ですが、友達に羽釜のふたを貸し出し中で、大きい羽釜のふたしかなくて、よく見ると羽釜とフタがアンバランス(笑)
炊き上がったご飯には、ちゃんとカニ穴があいていました。
手づくり循環生活の紹介などなど
お昼ご飯を食べて、一息入れたら午後の部です。
年間講座「自然農と手作り循環生活 実践コース」の活動の様子を、スライドを交えてご紹介しました。
最後は、おやつを食べながら、感じたことや氣づいたことなどについて、シェアしました。
「実際に作業をすると、こうすればいいのか、と理解できて、じぶんでもじっさいにやってみたいと感じました」
「いろんなことを、すごく難しく考えていたことに氣づきました」
など、みなさん、自然農や手づくり循環生活への興味がふくらんだようです。
本や雑誌、テレビ、インターネットなど、情報はたくさんあるけど、イマイチ感じがつかめない、ということってありますよね。
そういうときこそ、体験です。
いろんなことが腑に落ちて、自分でやる勘所がわかってきますよ。
ご興味とタイミングの合うときに、ぜひお出かけくださいね。
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