半セルフビルド・ワークショップがスタートして、ちょうど一年が経ちました。

ようやく外壁です。

外壁は雨が当たるので、水切れのよい縦張りにしました。

8月には、外壁の張り方を棟梁に教えてもらい、1枚だけ張って終了。 

9月はその続きから始めました。

 

目次

板の割り付けをする

8月に一枚板をはる際には、まず板の割り付けをしました。

今回は、板の割り付けの復習からスタート。

割り付けとは?

板壁の板を美しく張るためには、コツがいくつもあります。

まずやるのが、板の割り付け。

外壁には、窓のサッシもあるし、ひさしを支える丸太の支柱もナナメに壁から出ています。

窓の部分は、サッシに合わせて板を切り、丸太の支柱のところは丸く切り欠いていきます。

 

この時、氣をつけたのは、次の2点

・窓サッシと接する壁板が細くなりすぎないこと

・ひさしの壁からナナメに出ている丸太の支柱の中心に、板の継ぎ目が来ること

 

そこで、板の幅を図って確認します。

そのために、定規づくりから始めました。

板を5枚ほど並べて、その幅の定規を作ります。

 

ここがポイント!

なぜ、板1枚ではなく、5枚並べて幅を図るのか?

実は、板幅を図るときは、必ず複数枚をひと単位にするのがポイントです。

相手は自然素材なので、湿度によって伸縮するし、一枚一枚の幅が微妙に違います。

だから、複数枚をひと単位にすることで、誤差をならすわけ。

 

定規を作るときのポイントは、板と板のすき間を少し空けて長さを取ること。

すき間を空けずにぴったり張りたくなりがちです。

でも、板は湿気を含んだ時にのびるので、壁が盛り上がってしまいます。

だから、あらかじめ遊びとして、すき間を空けるわけ。

そのために、板と板の間に厚紙をはさみ、幅をはかりました。

5枚の幅を、長い棒に書き写して定規を作ります。

この定規のことを建築用語で「バカ棒」といいます(笑)

 

いちいちコンベックス(メジャー)で測ると、どうしても誤差が出るので、

同じ長さをいくつも測るときは、バカ棒を作ったほうが、早く正確に測れます。

さすが大工さん、賢い〜!

 

バカ棒を壁面にあてて、板の境目とサッシのバランスを確認。

今回は、板幅そのままで大体うまくいくだろう、という予測が立ち、板を張り始めました。

 

板のとめ方にもコツがある

板壁をとめるとき、ネジで固定するのは必ず片側だけ。

木の板は、湿気を吸ったり吐いたりする都度、伸び縮みをします。

だから、板の両側を固定してしまうと、伸び縮みしたときに割れてしまうんです。

 

板が割れないように、いつも自由に動けるようにしておく必要があります。

今回使う板は、「あいじゃくり」という加工をしているので、

板の片側だけをネジで固定すれば、もう片側は隣の板でおさえることができます。

 

測ったようにはうまくいかないときは

今回、バカ棒で測っていたを張っていきましたが、板の反りもあったりして、すき間が計算通りに行きません。

板壁を張るときは、片側から順番に張っていくのが基本。

でもこの調子でいくと、ひさしを支える斜めの丸太の中心に、板の境目が来ない・・・(汗)

 

そこで、応用編。

一番ピッタリ合わせたい、丸太の支柱からも張って行くことに。

つまり、左部の左右から板を張って、出会ったところで調整です。

出会う位置は、なるべく目立ちにくいところがいいので、掃き出し窓の上にしました。

 

ネコドアを設置

わが家には、猫が一匹いるので、ネコドアもつけました。

 

板の模様と色を調整する

板を張るのに一生懸命になると、仕上がったときの見栄えまでは、なかなか気が回らないもの。

だから、板を張り終わってから、「あー、なんか模様が変」ということもあります。

 

今回は、その点抜かりなく、事前に板を並べて確認しました。

特によく目立つ位置にある壁なので、同じような色の材料を選ぼう、ということに。

並べた結果、使う材料を入れ替えて、色味をそろえました。

 

チームに分かれて、家の裏側の壁面も張りました。

みなさん、だんだんと勝手がわかってきて、自分で判断して動けるようになってきました。

ワークショップもスタートしてから1年経ち、建築チームも腕を上げています。

 

2019年10月から、半セルフビルド・ワークショップの

第3期メンバーを若干名募集しています。

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