こんにちは、風と土の自然学校 梅崎靖志です。
先週末は、
年間講座「自然農と手づくり循環生活 実践コース」の
12月の会でした。
今回の講座も盛りだくさんでしたが、
その中で、冬の手仕事の1つとして、
コンニャク作りをしました。
昔ながらのコンニャク作り
コンニャク作りには、いくつもの方法があります。
生の芋をすりおろす方法、
芋をゆでて柔らかくしてからすりおろす方法、
すりおろしたコンニャクを固めるのに、
炭酸ナトリウム(こんにゃくソーダ)や
食品用の水酸化カルシウム(消石灰)を
使う方法、などなど。
コンニャク作りは、ここ10年近く
毎年やっていますが、
はじめの頃は、こんにゃくソーダを使っていました。
2〜3年前に、消石灰で作るとおいしい、と
ご近所さんに教えていただいたので、
最近は消石灰を使っていたんです。
で、今回は、
田んぼのわらを燃やした
わら灰でつくった灰汁(あく)を使いました。
昔ながらのコンニャク作りにチャレンジです。
コンニャクイモは、
先月収穫したものを使いましたよ。
わらを燃やして
灰汁づくりからスタート
稲刈りの時にとっておいたわらを
燃やして、まず灰汁(あく)づくりです。
燃やしたわらが、黒く炭状になったら
お湯につけて、その液体を布で漉します。
漉すと、わら炭が山盛りになります。
この山盛りになったわら炭の上から、
何度もゆっくりと灰汁をかけて
漉すと、少しずつ透明になっていきます。
わら炭が、様々なものを吸着する
フィルターの役割をしてくれるんですね。
さすが炭!
灰汁ができたら、今度はおろし金で
コンニャクイモをすりおろします。
分量は、イモ1キロに対して、
4リットルの灰汁です。
こんにゃくソーダや消石灰を使う場合は、
すりおろしたコンニャクに
ソーダや消石灰を溶かしたぬるま湯を
加えて混ぜればすぐ糊状になるんです。
でも、今回は、芋を全部すりおろしても
結構サラサラ・・・
「これ、ホントに固まるの?(笑)」
これを一晩おくと、ちゃんと糊状に
固まっていました。
あとは、お椀ですくって
大鍋で煮れば、コンニャクのできあがり!
とても柔らかくて、食感の良い
大量のコンニャクができました。
えぐみもなくて、やさしい味です。
手間も時間も惜しまない
ソーダや石灰を使えば、1時間半ほどで
できるコンニャクですが、今回は
足かけ2日。
手間も時間もかかるので、
大変といえば大変です。
でも、ゆったりとした時間の中で、
仲間とわいわいと、ひとつひとつの
工程をていねいに進めていきます。
時間も手間も惜しまない。
これからの時代、心の豊かさが大切、
っていうけど、こういうプロセスの中にこそ、
豊かさを感じる時間が流れています。
おいしいコンニャクができて
それを楽しくいただくとき、
あたたかくて、じんわりとした幸せを感じます。
効率は悪いかもしれない。
カタチだって、売られているものと比べれば
不格好かもしれない。
でも、自分の手を動かしてつくるから、
うれしくて楽しくて、達成感がある。
手づくり循環生活は、こうした
豊かさを自分の手で生み出す暮らし方なんです。
あなたの暮らしの中で、
幸せな時間が流れているのはどんな時ですか?
「あまり思い当たること、ないなぁ」と
思ったとしても、
手づくり循環生活を意識すると、
できることがいろいろと見つかるはずですよ。
自然農と手づくり循環生活 実践コース
2021年度生、募集中です!
年間講座も、来年は第10期。
参加するメンバーの
オモイはそれぞれです。
たとえば、
・近い将来、田舎で暮らしたい。
・あこがれはあるけど、具体的に何を
すればいいんだろう?
という方もいれば、
・自然に触れてリフレッシュしたい。
と思って参加している人もいます。
はじめは、
「自分の手で暮らしを生み出すなんて
できるかどうかわからない」
と思っていても、
実際にやってみたら
意外と簡単だったり、
田舎に移住しなくても、
できることがいろいろあることに
氣付きます。
だから、
講座に通いながら、
暮らしがどんどん楽しくなっていくんです。
年間講座のいいところは、
手づくり循環生活に役立つ、
基本的な知識や技術を、
実践しながら学べることがひとつ。
そして、
もうひとつ大きいのは、
価値観を共有する仲間ができること。
はじめは、自分にとっての理想の暮らし方が
ぼんやりしているものです。
でも、様々な体験を重ねていくと、
だんだん理想がクリアになっていきます。
理想の暮らしに近づくためには、
具体的に行動すること。
意図を持った行動の積み重ねが
着実に理想へと近づく近道です。
もうすぐ2021年。
来年こそ、理想に向けて一歩を踏み出したい、
と考えているなら、
ぜひ年間講座へどうぞ。
ご興味とタイミングの合う方と、
ご一緒できるのを楽しみにしています!
来年度は、5月スタートです。
来年度は、
お母さんと小さな子供のための年間コースも
開催予定です!
お子さんと一緒に手仕事などの体験を
通して、循環生活のエッセンスを暮らしに
取り入れることができます。
ただいま受付準備中ですので、どうぞお楽しみに!
イベントのご案内
【オンライン講座】2/11
菜園をする人のタネ選びと自家採種 &手づくり循環生活の話し
私たちの命の根源、タネがテーマです。
どんなタネを選べばいいの?
タネ採りしていいものといけないものがあるの?
交配種と固定種って、なにが違う?
雄性不稔ってなに?
などなど、タネの基本をまとめてお伝えします。
また、年間講座についてもご紹介します。
年間講座に興味のある方も、ぜひお越し下さいね。
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