こんにちは、風と土の自然学校 梅崎靖志です。
自分の手を動かして、循環する暮らしをつくるには、
都会よりも田舎の方がなにかと便利です。
たとえば都会で薪ストーブをしようと思っても、煙や薪の入手など難しい点がいろいろあります。
また、春先から初夏にかけて、食べられる野草もふんだんに手に入れることができます。
もちろん、畑や田んぼでの作物栽培だって、取り組みやすいでしょう。
では、田舎に引っ越せば、こうした暮らしが実現できるのでしょうか?
答えは、イエスでもあり、ノーでもあります。
田舎に引っ越せば、循環する暮らしができる?
地方に移住したい、
自然を感じて暮らしたい、
田舎で子育てをしたい、
循環する暮らしを実践したい、
自分の手を動かして生み出す暮らしは
とても楽しいものです。
でも、
ぼんやりとした田舎暮らしのイメージだけでは、
具体的にどうすればいいかわかりません。
せっかく田舎に移住しても、
都会とあまり変わらない暮らしでは、「なんか違うなぁ」という結末に・・・。
循環する暮らしを楽しく実践するなら、やはり準備が必要です。
そして、循環する暮らしは、引っ越せばすぐに完成するというものでもありません。
焦らずに、少しずつ時間をかけて
育てていくつもりで取り組むのがちょうどいいと思うんです。
暮らしていると、
「あ、そうだ!」
「こうすればいいのか!」
と、別々だったものがつながる様になってきます。
じゃまな落ち葉が役立つ資源に変わるとき
引っ越しして3〜4年すると、お隣の畑との境界に植えられたクリの木が大きくなり、わが家の庭まで枝を広げる様になったんです。
夏は日差しが強いので、庭に木陰ができて好都合でしたが、
秋には、庭がたくさんの落ち葉でいっぱいに・・・。
自然の営みだから仕方ないなあ、と思いながら掃除をしていました。
で、氣がついたんです。
「あ、これ使える!」
実は、わが家では、春先には野菜の苗を育てるために、
発酵熱を利用した「踏み込み温床」をつくります。
そのために、たくさんの落ち葉が必要になるんです。
初めのうちは道路の落ち葉を積極的に掃除して集めたり、知り合いの山に落ち葉をもらいに行ったりしていました。
掃除をしながら、「そうだ、これを集めてとっておけばいいじゃん」と気付いたわけです。
実際に落ち葉を使うのは、2月下旬か3月はじめだから数ヶ月先のこと。
毎年のサイクルがわかれば、先読みができるようになっていきます。
落ち葉がたくさん庭に落ちて、それを片付ける。
数ヶ月後に、落ち葉をあちこちからたくさん集める。
氣がつけば資源だけど、
氣付かなければ、庭の落ち葉は単なるじゃまなものになってしまいます。
はじめるなら、早いほうがいいのはなぜか?
僕たちが、いま住んでいる山梨県都留市に移転したのは、2011年。
8年半が経ち、引っ越し当初と比べて
循環する暮らしが、ずいぶん充実してきました。
時間をかけながら、身の回りにあるものが、暮らしに役立つ資源に変わり、
自分たちの暮らしの中に循環のしくみができてきたんです。
耕さず、草も虫も敵としない
自然農の畑の収量も、
毎年、前年を上まわり、土が豊かに変化しています。
暮らしも、手をかけること。
すると、毎年少しずつ育っていきます。
8年半というとすごく長いように感じるかもしれません。
でも、毎年コツコツとやっている内に、自分たちなりの暮らしのしくみができてくるし、気がつけば、3年、5年と時間はすぐに積み重なっていきます。
はじめから完璧にするのではなく、小さくはじめるのがコツ。
無理せず、楽しみながら取り組めば、
時間とともに「わが家の自給率」が上がり、循環する暮らしが実現してきます。
コツは、
できることから、小さくはじめてみること。
ぜひ、お試しあれ!
自分の手で暮らしをつくるのに必要なこと
あなたは、すでに自分の手でつくる暮らしを楽しんでいます?
それとも、いつか田舎に移住して
循環する暮らしを実践したいと思ってるところ?
もし、ぼんやりとしたイメージだけで、基本的な知識も技術もなかったら・・・?
せっかく田舎に移住をしても、
都会にいたときとあまり変わらない消費中心の暮らし方になってしまうと思いませんか?
大切なのは、自分が実現したい具体的な暮らしのイメージをつかむこと。
そして、イメージを実現するために必要な、知識と技術を身につけること。
実際の体験を通じて、循環する暮らしのイメージをつかみ、必要な知識と技術と考え方を手に入れるなら、
年間講座「自然農と手づくり循環生活 実践コース」がオススメです。
畑での作物栽培だけでなく、
循環する暮らしに必要な様々なテーマを、
体験しながら仲間とともにまなべるのがいいところです。
あつかうテーマは、自然農のほか、
衣食住、自然エネルギー&セルフケアと暮らしに関わる幅広い分野。
様々な専門分野の講師と共に、少人数で体験しながら学びます。
梅崎家の暮らしの中で学ぶので、
暮らしのイメージがつかみやすいですよ。
循環する暮らしを学ぶなら、実際に暮らしている現場が一番です。
1年間を通じて、季節に応じた暮らしの
知識を技術を学ぶので、全体像がわかります。