水分の多い生ゴミは、焼却処分をするのに多くのエネルギーを必要とします。

一方、自宅で生ゴミを堆肥にできれば、畑やプランターに使用して、暮らしの中に循環をつくることができます。

コンポストには様々なものがありますが、ここでは手軽につくれる段ボールコンポストを紹介します。

 

目次

段ボールコンポストの作り方

段ボールコンポストは、身近な材料で作れる手軽なコンポスト。

軒先やマンションのベランダなど、雨の当たらないところに置いておけば、3ヶ月から6ヶ月位は充分に使えます。

もし、箱が傷んできても、手軽に作り直すことができるので、

「自宅でちょっとやってみようかな」という場合にも、とてもおすすめです。

 

必要な材料

・段ボール(ミカン箱やリンゴ箱など、丈夫なもの)

・腐葉土と米ぬか(腐葉土:米ぬか=6:4〜7:3)

・新聞紙(朝刊2日分:段ボールの下に敷く。水分で段ボール箱が傷むのを防ぐ)

・ガムテープ(布ガムテープが丈夫。段ボールの補強をする)

・箱にかぶせる大きめの布とゴム(古いT シャツなどでよい)

作り方

1)段ボールの補強

段ボール箱のすべての辺を、布ガムテープで補強する。

     

2)新聞紙を底に敷く

朝刊1〜2日分。段ボールの大きさに合わせて折り、底に敷きます。

段ボールの蓋は、内側に折り込んで、箱を補強します。

 

3)腐葉土と米ぬかを混ぜて、床(とこ)を作る

段ボール箱に腐葉土と米ぬかを箱に入れて混ぜる。

割合は、

米ぬか:腐葉土=4:6

 

よく混ざったら、水を加えてさらに混ぜる。

 

水分量が40~60%(握ると団子になって、水分が少しにじむ位)が良い。

 

 

できあがったら、1日寝かせれば、翌日から使えます。

実際は、数時間後には発酵が始まり、さわるとが温かくなっていました!

虫よけに、段ボールコンポストに古いTシャツなど、布をかけてゴムで止めます。

使い方

1)移植ごて(小さなシャベル)で穴を開けて、生ゴミを入れる
 コンポストの中に、専用の移植ごてを入れておくと便利。
 その場合は、ステンレスにしないとすぐに錆びます。

2)生ゴミの上から米ぬかをかけて、シャベルで軽くまぶして、穴をうめる

3)翌日は、生ゴミをうめる位置を変えて同じことを繰り返す

4)毎日うめる位置を変えていく

大体、3日もすれば分解が進んで、ほぼカタチがわからなくなります。

生ゴミは、ほとんどが水分。

発酵の熱で水分が蒸発するので、毎日生ゴミを入れても、量はあまり増えません。

 

分解できるもの、分解できないもの

分解できるもの

ある程度刻んだ方が、分解しやすくなります

・野菜くず

・果物の皮(防かび剤が使われている輸入果物の皮は避ける)

・魚の骨や内臓(少量)

・茶がら

・肉類

・残飯

・廃油(入れると発酵が促進されます)

 

分解しにくいもの

 

分解しにくいものは、できるだけ細かく刻んで入れます。

・キャベツの芯

・ブロッコリーの軸

・トウモロコシの皮

・竹の子の皮

 

・スイカの皮など水分の多いもの

・卵の殻

・魚の骨

 

分解できないもの

・鶏、ブタ、牛などの骨

・トウモロコシの芯

 

入れない方がいいもの

塩分が多いものは、発酵の働きを抑えます。

また堆肥になっても塩分が残るので、おすすめしません。

・味噌

・ぬか床

・調味料

・漬物など

 

おまけ 高倉式コンポストの紹介

高倉式コンポストについても、紹介がありました。

こちらは、3種類の種(たね)菌を入れて、効率的に生ゴミを分解するというものです。

種菌とは、

・糸状菌(発酵食品の菌):味噌、ヨーグルト、酒粕など

 炭水化物、脂質、たんぱく質の分解を担当

・放線菌(腐葉土に含まれている菌)

 繊維質の分解を担当

・担子菌(キノコ、石づきでOK)

 根菜類に多く含まれるリグニンの分解を担当

 

様々な種類の種菌を入れることで、生ゴミの分解を促進するという考え方が、高倉式コンポストのひとつの特徴です。

高倉式コンポストについて、詳しく知りたい方はこちらをどうぞ!
高倉式コンポスト技術(タカクラ・メソッド)

 

年間講座「自然のと手作り循環生活 実践コース」
第8期(2019年度)8月 1日目のレポートより。

 

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