「手づくり循環生活」実践の知恵 タネの話

みんなで作物のタネを守るシードバンク

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こんにちは、風と土の自然学校 梅崎靖志です。

立春も過ぎて、春を思わせる暖かい風が吹く日もちらほら。
庭先の梅のつぼみも大きくふくらんできました。

ご近所では、梅が咲き始めたところもあります。
あなたのところは、いかがですか?

春が近づき、そろそろ畑のシーズンが始まります。
畑をするときに一番大切なのは、なんといってもタネ。
私たちの食卓を彩る野菜や穀物は、
タネを播いて育てるものがほとんどです。

いまは、タネを買ってきて播くのが普通。
でも、ちょっと手間をかければ、
自分で種子を採ることもできます。

わが家は、買うタネもあるし、
自分で採るタネもあります。

たとえば、アブラナ科は交雑しやすいので
タネ採りが難しいけど、
トマトやキュウリは比較的簡単です。

スイカは、食べるときによけたタネを洗って
乾燥させればいいから、さらに簡単。

これで、タネの自給自足です(笑)
ひと手間かけると、暮らしに循環が生まれます。

 

みんなで作物のタネを守るシードバンク

昨年から、作物のタネを貸し出すシードバンクの活動を、
会員制で小さく始めています。

しくみは簡単。

自分が育てたい作物のタネを借りて、
育ててタネ採りをします。

そして、借りた2倍のタネを戻してもらう方式です。

帰ってきたタネは、必要な人に貸し出されていきます。
だから、みんなでタネを更新しながら循環するしくみなんです。

タネは、使わずにとっておいても、
発芽率が落ちて劣化していきます。

だから必要な人に預けて、
タネを更新してもらい、再び戻してもらう。

こんな風にすれば、みんなで作物のタネを
守ることができます。

でも、
「タネを2倍にして返すなんて大変そう!」って
思うかもしれません。

たとえば、100万円を借りて、
翌年に200万円にして返すとしたら、すごく大変ですもんね。

では、作物のタネはどうでしょう。

たとえばお米の場合、1本の苗から育った稲は、
1000~2000粒のお米を実らせます。

4月中旬に播いて10月中旬に収穫だから、
わずか半年間で1000倍以上!

野菜の場合も、1粒のタネから育った作物が、
数百〜数千のタネをつけます。

だから、きちんと育てば、
2倍に増やして返すのには、全然無理がありません。

畑にタネを預けておくと、
数ヶ月で数百倍以上に増えるわけだから、
銀行と違い、自然界の利率はめちゃくちゃいいんですね(笑)

この自然の恵みに、僕たちの命が支えられているわけです。

 

作物のタネには、2種類ある

わが家のシードバンクのタネは、
おもに固定種と呼ばれる品種です。

固定種は、毎年タネ採りをして、
それを播くと、親株と同じような
姿形の作物を収穫することができます。

それに対して交配種(F1種)は、
タネ採りをしても、そこから育った作物は、
大きさも、姿形もバラツキが大きく出ます。

だから、タネ採りするなら固定種がオススメです。

自分で育てた野菜から、毎年タネを採っていくと、
その野菜がだんだん畑になじんで、よく育つようになります。

これもタネ採りの楽しみの1つです。

ちなみに、品種を育成した人の権利を守るために、
登録品種制度というものがあります。

だから何でも自由にタネ採りして、
販売したりできるわけではないんです。

ただし、昔からある固定種は、

品種登録されていないから、タネ採りは自由にできますよ。

畑で野菜を育てるなら、
ぜひタネ採りも楽しんで下さいね。

 

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