こんにちは、風と土の自然学校 梅崎靖志です。
暑い日が続きますね。
30度台後半はあたりまえ。
40度を超えているなんて、ほんと異常です。
暑さにまいっていませんか?
八ヶ岳の麓 標高1000mに拠点を
移して約5ヶ月。
日中はまだまだ暑いですが、
お盆が過ぎて、吹く風には、
秋の氣配をいくぶん感じるようになりました。
新たな場所での田んぼと畑も、順調です。
田んぼでは、先週ぐらいから
稲が穂を出し始めました。
田植えが遅かった分、
まわりの田んぼと比べると少し遅め。
でも、ずいぶん追いついてきた感じです。
わが家の田んぼでは、
うるち米、もち米、古代米と、
全部で7つの品種を育てています。
もともと出穂の遅い品種もあるので、
標高が高く、気温の低い八ヶ岳で
無事に収穫できるかどうか、ちょっと
ドキドキしながら見守っています。
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育てている品種の中に、
お友達から分けていただいた
神丹穂(カンニホ)という古代米があります。
穂の色は濃い赤紫で、風になびく姿が
とても美しい品種です。
この神丹穂だけ、
今年は苗作りがうまくいかずに
1回目はほぼ全滅。
残ったわずかな種もみを追い蒔きして
十数本の苗をなんとか育てました。
苗の本数が少ないので、
田植えの時には1本植えをしたんです。
結果、どうなったかというと、
茎が分かれて増える
「分けつ」がとても良くて、
数本を一緒に植えた他の品種よりも、
立派になりました。
1本植えは、田植え直後は、
少し心もとない感じがするけど、
やっぱりいいな、と改めて感じています。
この神丹穂、ここまでのところは
調子がいいけど、出穂が遅い品種。
秋の訪れが早いこの土地で、
果たして無事に収穫できるか?
「早く育て!」と急かすわけにもいかず、
こればかりは、信じて待つしかありません。
人も作物も、じっくりと成長するのを
信じて見守った方が、しっかり育つに違いない。
そんな風に思います。
秋冬野菜が芽を出しました
先日播いた秋冬野菜が
かわいい芽を出しています。
小松菜、チンゲンサイ、白菜、ダイコンなどなど
また、余った種を混ぜて播く
混播(こんぱ)もしました。
混播は、草むらに
葉物類などの余った種を混ぜてばらまきます。
そのあと、草を地際から刈り取り、その場に
敷いていきます。
最後に、
種が地面に着地しやすいように
敷いた草を、鎌の側面で叩いたり、
揺すったりしてあげます。
このまき方ができるのは、
草の勢いが弱くなる
夏の終わりから秋の始めだけ。
刈った草のすき間から、かわいい芽が
顔を出しています。
わかりますか?
様子を見ながら草刈りをするけど、
後はほとんどそのままで、
秋にはちょっとした菜園になって
収穫できるんですよ。
自然の営みに従うことで、
余計な労力がいらなくなるから、
面白いものです。
自給率アップで、足もとを固めよう
コロナの感染拡大が止まりませんね。
今後、どのようになるのかはわからないけど、
暮らしの基盤をしっかりさせることが
今まで以上に大切なのは確かです。
暮らしに欠かせない要素のうち、
比較的、自給率を高めやすいのは、
食、エネルギー、水のあたりでしょう。
食は、せまくてもいいから、
プランターや庭の片隅に
野菜の種を播く。
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エネルギーは、
降り注ぐ太陽エネルギーをいかにつかまえるか。
太陽光発電もいいですが、
太陽熱温水器もなかなかの優れもの。
家庭で使われるエネルギーのうち
3〜4割が給湯に使われますから、
太陽でお湯を沸かせば、家庭のエネルギーを
かなり節約できます。
ちなみに、
太陽光発電のエネルギー効率が
15%程度なのに対して、
太陽熱温水器のエネルギー効率は、
40〜60%というから
相当、高効率です。
あと、利用するといいのは薪。
都市部では難しいけど、
薪が使える地域なら、
薪ストーブや薪ボイラーなど
熱源として非常に便利です。
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そして、水。
小川をはじめ、ほとんどすべての水には
水利権という権利が設定されているので、
勝手に使うことができません。
その中でほぼ唯一、自由に使えるのが天水、
つまり雨水です。
雨どいからタンクに水を引き込めば、
200リットル位はすぐたまります。
洗車や畑への水やり、道具類の洗い水など、
上水ではなくてもいいものはいろいろありますね。
しばらく前の話ですが、
年間講座の卒業生が、自宅に雨水タンクを
設置したら、すぐに水がたっぷりたまり、
「いろいろ使えて便利」
と、うれしそうに報告してくれました。
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「わが家の自給率」を高める工夫は、
今すぐできることから、ハードルの高いことまで
いろいろあります。
できるところから、少しずつ、
楽しみながらすすめていくと、
3年後、5年後には、
ずいぶんと暮らしぶりが変わるはず。
大切なのは、「楽しみながら少しずつ」。
これが長続きのコツですよ。
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